人文学と法学、それとアニメーション。

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2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Roseliaの軌跡━━『BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ : 約束』​『BanG Dream! Episode of Roselia Ⅱ : Song I am.』覚書

本稿筆者は「BanG Dream!」シリーズに触れていない。 どころか、ソシャゲ全般をしていない。 がともかくも映画として2段構成でそれ自体として完結しているため、シリーズ背景抜きに覚書を書いておくこともあながち無駄ではないであろう。 (なお、バンドリ…

キャラクターが「死ぬ」ことの意味━━『ゾンビランドサガリベンジ』12話と『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』覚書

突然であるが、『ゾンビランドサガリベンジ』12話の主題系、『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』と相当連関がある。 さくら達個々のゾンビィは、一度死んで生き返った。そして、本懐を遂げてきた。12話でも、さくらの本懐、というか成長が見える。かつ…

「魂のレヴュー」における「魂・契約・animus」——『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』評註その3

「権利能力は総て法律の付与するところであり、法律によらずして、当然権利能力を有するものはない。従って又如何なるものが権利能力を有するやも成法の決するところである。ローマ法の如く、私法を以て個人意思の支配域なりとし、総ての私法関係は個人意思…

フィクションを通した現実変容――『ゾンビランドサガリベンジ』10話

『ゾンビランドサガリベンジ』10話、令和はじめの佐賀の危機がすなわち佐賀が人々から忘れられることならば、『ゾンビランドサガ』という作品が話題作りになり佐賀が注目を集めている時点で実は既に目的は達成しているとも言える。 作中でのフランシュシュの…

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は一体何をしているのか?

演劇は認知や感情や人間関係を舞台上で極大化することによって観客ひとりひとりが自分自身を見つめなおす拡大鏡であるところ、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』では、演出などを自由に弄れるアニメにおいて、現実パート/舞台パートの2層構造にする…

悪い商業主義の詰め合わせ━━『漁港の肉子ちゃん』評註

基本的に観る気はなかったのだが、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『映画大好きポンポさん』『シドニアの騎士 あいつむぐほし』と並べて本作が紹介されているのを見たので、昨夜のレイトショーで観ることにした。 が、直観は当たるもので(まあ当…

信用の来し方━━『映画大好きポンポさん』評註

今日は久々に映画が見れたということで、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』に加えて、『映画大好きポンポさん』も観てきました。 『劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト』も『映画大好きポンポさん』も、劇中で描かれるフィクションが舞台と実写…

現実の舞台化と舞台の現実化━━『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』評註

この世は舞台、人はみな役者だ──ウィリアム・シェイクスピア さて、『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を観てきました。凄まじいパッションと畳みかけで圧倒されまくりでした・・・。 実はテレビ版は未見なので(!?)決着をつける前提になる人間…