人文学と法学、それとアニメーション。

人文学と法学、それとアニメーション。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

測定できない未来への賭け──『地球外少年少女』評註

磯監督の異色の出来の前作『電脳コイル』で出てきた各種デバイスやキャラクターたちを彷彿とさせ、その正統進化を思わせる数々のモノたち。宇宙=無重力での人体の動き。シナリオから目を外し、単に目に見えるものや動きを追いかけるだけでも十分に楽しめる。…

現実と距離を取るために(2)──山田尚子監督『平家物語』評註

1 物語は、ハッピーエンドがいいよ!——『聲の形』『リズと青い鳥』 山田尚子は、理想を描くアニメ監督である。 こういうと、「いや、それは別に山田尚子に限ったことではない」と、こう反論したくなるかもしれない。 たしかに、アニメーションは、いや、さ…

それが正しいことならば──『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』評註

1. あらすじ (1)スパイダーマンの正体がピーター・パーカーであると発覚、報道 (2)メイおばさん、MJ、ネッドらに迷惑が及ぶ。特にMJ、ネッドはピーターと同じく、騒動を理由にMITに落ちる。 (3)ピーターは魔法使いストレンジに「スパイダーマンの正体がピー…