人文学と法学、それとアニメーション。

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ちょっとクドいし演技もイマイチ──『リバー、流れないでよ』覚書

貴船の旅館の迷路的ギミックとカメラワーク、こじんまりとした話のまとまり(と時間的閉鎖が空間的閉鎖感とリンクしており、ラストの空間的開放感につながる点)、「車のエンジンが壊れてしまい…」が真相だったというオチ、時間を止めて留まりたいという欲求(ゆっくり話がしたかったor未来に行きたくない)、殺したり死んだりしてもどうせ生き返るならやってしまえという倫理が外れていく怖さ…これらはよく描けていたし、「私、初期位置窓の下なんで。」のように、メタ的に順応していくのも、また飛び降り自殺する小説家が「飛び降りるとき実は解放感がある」とか「小説内で妻に死なれた夫は、日常という檻から出られて解放感があった」とか、やはりメタ的な(主人公の感覚にも一致?)話しが示唆されており、そういう意味ではまぁヒットするのもわかる。

 

が、個人的にはかなりクドいように感じ、観るのが怠くなった。これは、俳優の下手な、あるいは素人臭く演技慣れしていない演技ゆえである。。