人文学と法学、それとアニメーション。

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男性性批判?──『MEN 同じ顔の男たち』覚書

いや、特にラストの連続出産シーンは厳しいものがあった。早く終われ、と。苦笑

 

最初のトンネルの「は」〜反響のところ、さらにその後向こうから追いかけてくるところの不気味さはよかった。

 

廃村に裸で立っていたところも。

 

ほとんど何も読み取れなかったが、元夫にしろ、裸の不審者にしろ、管理人にしろ、男の警官にしろ、神父にしろ、神父のところにいたおじさんの顔の子供にしろ、結局は主人公ハーパーへの(性的)執着があった、ということ?

 

教会の、股を開き女性器を開いた女性像、タンポポの綿毛=精子の比喩くらいまではわかったが、何が何やら。

 

加害者であるのに被害者ヅラをする「弱者男性」的メンタリティ(もちろん「降りて」などいない)、露出狂を釈放しておいて問題ないと言う警官、女性への愛を求めるストーカー的執着、露骨なミソジニー発言など、まぁ有害な男性性の見本市ではあった。

 

ラスト、庭に座っていたハーパーは、元夫を斧で“きちんと”殺していることに期待したい。