人文学と法学、それとアニメーション。

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『テノール!人生はハーモニー』覚書

主人公・アントワーヌ・ゼルカウィは移民?の子か。

 

兄貴の違法格闘の金を学費にし、生活費は寿司屋のバイトで稼いでいる。

 

不良?の若者たちが幼なじみであり、界隈の家族同然である。

 

敵対勢力とのラップバトルもする。

 

しかし、ある日、寿司の配達バイトで、国立オペラ劇場に行き、受講生の一人から「とっととうせろ、寿司野郎!」と罵られたことから、最初はラップでなじり、次にオペラで反撃したところ、教師のマリー・ロワゾーに才能を見抜かれ、師事することになる。

 

(アントワーヌの才能にしか興味がないことを示すために、アントワーヌのバイト先の店長とマリーが寝てる話も、よく作られていると思った。あなたに興味はないが、あなたの才能には興味がある、ということの、もっともよくわかる示し方。)

 

オペラをやっている金持ち連中と、地元の下級階層の友人たちとの間で板挟みになったアントワーヌは、ついに兄貴たちにオペラの件がバレ、絶縁されてしまう。

 

しかし、ここで現れたのが、なんとあの寿司配達の日にアントワーヌに絡んできたいけすかない金持ちの息子である!「全力のお前に勝ちたいから、今日は俺の家でしっかり休んでいけ。」悪い奴ではなさそう。

 

そして迎えたオーディション当時。国立劇場支配人から、マリーがアントワーヌに当てた手紙を受け取り、マリーの余命がいくばくもないことを知らされる。

 

が、アントワーヌを気にかけていたサミアが、オペラを習っているというのはサミアに恋人を隠すウソだとわかり、本当にオーディションに出ることに感激し、兄貴をはじめ皆を説得し、ついに(本来、オペラ関係者だけの非公開のオーディションのはずなのになぜか)オーディション会場に不良軍団が結集し、アントワーヌのテノールに関係者ともども涙を流しスタンディングオベーションを送るという結末になる。