人文学と法学、それとアニメーション。

人文学と法学、それとアニメーション。

人間生まれたときからすーべて遊びだわ!──北野武『首』覚書

とにかく派手に首が飛ぶし、きちんと斬首を描くし、首を取られた後の死体・傷口や、斬られた後の首も映す。

 

生のむなしさ、あっけなさーーニヒリズムが主題かしらね…

 

家康の無限影武者編含め主人公格の関係当事者ほとんどが散る暴力と欺瞞裏切りの応酬。そこにつけ加えられるは男同士の愛(あるいはクィアベイティングか?)。男女逆転版『大奥』があったが、ああいうどろどろした感じである。織田信長(加瀬亮)、荒木村重(遠藤憲一)、明智光秀(西島秀俊)の三角肉体関係はなるほど(?)という感じ。

 

加瀬信長も、西島光秀も芝居は良かった!

 

まぁ依然、『アウトレイジ』的ホモソ空間で全てが回ってる感はある。

 

あと、ヤスケの手のひら足の裏そしてお歯黒はダウンタウン浜田のブラックウォッシュがあった上でよくやるわとは思ったが、信長に「この黄色い猿が!」と言って本能寺で信長の首飛ばしたヤスケは北野武なりのこれまでの諸差別の反省の表明か????

 

清水宗治切腹シーンの羽柴秀長(大森南朋)の「まだやってんのか」や羽柴秀吉の「早く死ねよ」はめちゃくちゃ不謹慎で笑うけど、実際あんな感じよね、多分。笑 まぁ大森南朋は劇中通して秀吉、というかみんなを小馬鹿にしてる感じが始終最高だが。笑

 

あと、光源坊のとこの狐面二人は良かった。笑

 

しかし北野武『首』、初日(11月23日)初回に見たのだけどあまり入りが良くなかった(『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は同じ箱だったがほぼ満員(まぁ親子連れが多かったが、親子連れが観るような内容じゃなかった。笑)、『首』は3割くらいだった…)