人文学と法学、それとアニメーション。

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「安心して負ける」伝統の脱却──『ガールズアンドパンツァー 最終章第2話』覚書

明日はガルパン劇場版最終章第3話の封切りということで、第2話の雑感を今更ながらあげておく。

本作までは、特に『劇場版』冒頭で大洗の足を引っ張る知波単に正直「学習せいや!!」とイライラしていたのであるが、それすらも本作の布石だったのかと思わずにはいられなかった。

ガルパン最終章第2話の目玉は最後だろう。それは、知波単の西が「撤退」を明言するシーンである。玉田の「転進ですね」に乗っかる手も十分にあったのに、あえて「転進ではなく撤退」と言ったことは何度聴いても込み上げてくるものがある。

今までの「足踏み突撃」=停止と斉射、「さよなら突撃」=撤退に比べればはるかに「転進」の方が撤退に言葉の意味として近くむしろより上手く包摂できていると思えるところ、そこであえて「撤退」を明言するその意味は、もはや負けて当たり前、安心して負ける「知波単」の突撃の「伝統」から脱却して、本気で勝つ──それは本気で負けること、負けたら腹が立つし心の底から悔しいことを含意もする──斜に構えていた黄前久美子がまさに「上手くなりたい」と涙を流しながら願ったように──。

現時点で知波単は大洗を圧倒している。

新生知波単は、強いぞ。

※2021年3月26日誤字脱字等微修正