人文学と法学、それとアニメーション。

人文学と法学、それとアニメーション。

『ぼくらのよあけ』覚書

AI、宇宙人(船)、人間。

 

完全なる他者と「つながる」こと。

 

その象徴が、みんなが繋いだラストのペットボトルロケット

 

わからないなりに「わかる」こと。

 

主題はかなり好みであった。

 

宇宙船との交流はできるのに、わこはやっぱり嫌いだと言う花香のくだりも好き。

 

宇宙船が故郷の星に持って帰りたかった、地球人たちの観察結果は、「つながり」。

 

それを「伝えたい」。

 

ナナコが悠真に嘘をついていたこと。

 

それは宇宙船を、さらには宇宙船と約束した悠真を守るため。

 

「人間は嘘がつけるのに、でもつかないから凄いんじゃないですか。」

 

泣いた…

 

ただ、花香が真悟を突き飛ばし屋上から落ちそうになる話、いるか?

 

さらに言えば、学生時代、はるかに性的に迫った義達をはるかが振り払ったときに義達が屋上から落ち、足が不自由になった話も、いる?

 

宇宙と地球、重力があるから落ちる…とか何かあるのかもしれないが、ちょっとよくわからなかった。

 

あと、「解体される団地」のモチーフ、『雨を告げる漂流団地』がリフレインされる。あるいは『すずめの戸締まり』もか。凋落していく日本という空気感がどこか共有されているのかもしれない。